同じ月を見ている

柔らかい夜風が髪を撫でる
乾いた言葉で優しく言われた
本音がもう誰にもバレないよう
隠してる半分は

いつも私の方から謝っていたのに
すこし冷たい君も最後は優しかったの

君によく似た人に出会った 思い出してしまうのは
きっと馴染みすぎた日々のせいで
夏の夜空に心広げて 浮いているのは
今夜だけでも あの月のように
どうかここから1歩でも進めますように

流れた時間は思ったほど
あの頃の日々を流してくれずに
小さなこの部屋にもまだ残っている
浮ついた半分が

ずっと閉じてた想いも、ずっと簡単に
開いてしまうのはきっと季節が巡るからで

君がいつか何気無く言った ありきたりな未来はもう
白くまっさらなままになくなって
揺れるミモザがそっと締め付けるこれからのこと
今夜だけでも あの月のように
どこを探しても見当たらないや
見惚れていたんだけど

君によく似た人に出会った 揺れる真夏の匂い
ずっと昔のようでまだ覚えてる
未だ夜空に心広げて 浮いているのは
今夜だけでもあの月のように
どんなカタチでも誇れるような静かな光になろう
いつか見た月と重なる今日は、同じ月を見ている
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