浮世傘

傘でかくした 男の涙
誰が知ろうか やるせなさ
義理を通して 人情が負けて
曲がりくねった 世の中に
明日という日は どこにある

浮世雨風 斜めに受ける
おれに想いを 寄せた女(やつ)
苦労承知と 言われてみても
性質(さが)は不器用 荷が重い
言わぬが花よの 別れ酒

右を立てれば 左がへこむ
とかくこの世は 住みにくい
生まれついての 風来坊が
意地を通した いばら道
支えはこころの 浮世傘
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