ひとり手酌酒

好きで飲んでる 訳じゃない
他にやること ないだけよ
灯(あか)りをさがした たそがれ横丁
小雨(こさめ)が隠した ひと粒の涙を
あの頃みたいに 隣りに居たいの
独り・独り・独り・独り
独り手酌に 酔えないわたしよ

雨が小窓を 叩(たた)いてる
忘れなさいと 叱るよに
お酒につぶやく おんなの純情
酔わせてほしいの ひとり寝は淋(さみ)しい
あの頃みたいに 隣りに居たいの
夜の・夜の・夜の・夜の
夜の長さに 耐えてるわたしよ

店の明かりが 消えるまで
飲んでいたいの もう少し
夜風がつめたい あなたは来(こ)ない
愛され飽きられ 瓦落多(がらくた)の恋だね
あの頃みたいに 隣りに居たいの
独り・独り・独り・独り
独り手酌に 酔えないわたしよ
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