父・娘(おやこ)

言葉少なに 目と目で話す
明日は嫁いで ゆくおまえ
なべを囲んで 水いらず
幼ない頃が 目に浮かぶ
たとえ苗字は 変っても
ここがおまえの ふるさとだ

ふすま越しから荷造りの音
聞けば目頭 熱くなる
心づくしの 結納が
嫁いだ後の 置き土産
変わりないよと一文字の
たまに便りが あればいい

芯の強さは 母さんゆずり
涙もろさは 父ゆずり
春夏秋冬 数えれば
二十才と幾つ 過ぎたやら
娘ざかりの晴れ姿
背中見送る 年になる
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