東京片想い物語

目覚めたらそばにいなくて 「なんだ夢か。」がっかりして
会いたいな、会いたいけど 会う理由も見つかんない

幸せは雑なシフト制 あの日、私が笑ってた頃
きっとそうじゃない、全然そうじゃない人がいたことを忘れてた

主人公の相手役にはなれないなんて分かってたでしょ
なのにしたでしょ
急に役を降ろされても台本抱えて雨待ちして

あなたの物語にまた出たいな
どんな役でもいい 脇役だっていい 同じシーンを撮りたい
明日の物語すら詰まんなくて
あんな人なのに あんな人なのに 今も恋い慕っている

携帯が壊れたせいで二人の写真が全部なくなって
思い出さえ詐称しそう いつか忘れてゆく脳が怖い

恵比寿の雑居ビルでしたキス
青梅街道をニケツした朝 青春みたいだった
どんなあなたでもよかった 何者じゃなくなっても

あなたの物語にまた出たいな
同級生でもいい ペットのポチでもいい 同じシーンに映りたい
明日の物語すら白紙のまま
あんな恋だって あんな恋だって 東京で生きる意味だった

私、代役にすらなれなかった
あの夜のラブシーンもう忘れたかな
今も23区のどこかにいるなら

あなたの物語にまた出たいな
友達の知人でいい 通りすがりでいい 今度は演じきるから
明日の物語もたった一人で
あんな人だって あんな恋だって
そばにいたあの頃は幸せな自称ヒロインだった
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