伏見十石舟

乗るか乗らぬか 乗らぬか乗るか
知らぬ同士の 東男(おとこ)と京女(おんな)

「乗ってみますか 良かったら」
「乗ってみまひょか ご一緒に」
船頭さんの 空の上
ぐるり鳶が 輪を描いて
竿でトトンと 岸をつきゃ
伏見十石 舟が出る 舟が出る

「もしやあなたは 土地のひと」
「生まれ育ちも 京都どす」
酒蔵 柳 であい橋
揺れて触れ合う 肩と肩
しぶき八の字 飛び跳ねて
伏見十石 舟が行く 舟が行く

「ひとり旅です この先も」
「うちが案内 致しやす」
千年前に 逢ってたと
こころ惹かれる 懐かしさ
何処へ流れる ふたりして
伏見十石 舟は行く 舟は行く
×