SPOON

雨の午前2時
求める甘さはビタースイート
カラメルを黒く焦がして
小さな箱にそっと流して

隠し事は別にない
少し危険な戯れ
バニラの混ざる香りが
心のストッパーを外す

柔らかく張り詰めた
固まった時間
針を進めて

そのSPOONで 僕をすくって
淡く弱く ほどくように
そのSPOONで どうかすくって
冷めた頬を なでるように

いくつかの感情を
かき回すように
透明な器の中で
溶け合って一つになる

罪深く張り裂けた
後悔の時間
今は忘れて

そのSPOONで 僕をすくって
喉の奥を 満たしながら
そのSPOONで どうかすくって
その涙は 誰のために?

そのSPOONで 僕をすくって
淡く弱く ほどくように
そのSPOONで どうかすくって
冷めた頬を なでるように
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