おんな花笠 紅とんぼ

風の吹きよで てのひら返す
人の心と 枯落葉(かれおちば)
そんな浮世を さらりと捨てて
気まま 向くまま 旅の空
お江戸 日本橋 振り出しに
おんな花笠 紅とんぼ

見ないふりして 薄目をあけりゃ
富士のお山は 雪化粧
好いた 惚れたに あくせくするな
花は 二度咲く 三度咲く
ここは 東海道 茶の香り
おんな花笠 紅とんぼ

足を延ばして 信濃路抜けて
温泉(いでゆ)めぐりも 乙なもの
横にくわえた 一本桔梗(ひともとききょう)
噛めばほろりと 恋の味
明日は中山道 鼻唄で
おんな花笠 紅とんぼ
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