桜がさね

あふれくる光を浴びて
蕾たちが息をしてる
時のうつろい 抗いながら
色を試すよう

てのひらに残るぬくもり
夢と現 今どのあたり
並木の果て 道を辿れば
あの日見てたまま

ひとつ ひとつ 違う運命を
いつも いつも 結び直し

ひらひらと 涙 桜に重ね
何処へ行くも 春になるなら
さよならは それで終わりじゃない
きっと人は強くなれる
君がそれを教えてくれた

宛てもない手紙を書いて 仰ぐ空は
とうに日暮れ
雨でしょうか 頬にひとつぶ
それはそれでいい

ひとつ ひとつ 手繰る記憶も
いつか いつか 並び変わる

ひらひらと 涙 風に散らして
めぐり逢えた 春を慰む
幸せはそれで終わりじゃない
そして人は心がある

振り返り 走って 手を伸ばしても
遠ざかる 季節に 戻れないだろう
置いてゆかなければ いけないものも
あることを どうか どうか どうか…

ひらひらと 涙 桜に重ね
何処へ行くも 春になるから
さよならは それで終わりじゃない
僕は今を生きていくよ
霞たゆたう この空の下

次の春も ずっとここで
次の春も きっとここで
次の春も ずっとここで
次の春も きっと…
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