下北慕情

君を訪ねて 降り立つ駅は
線路も途切れた 海の町
古い小さな 酒場にいると
噂ひろって 汽車の旅…
何処にいるのさ 下北の女(ひと)
波も凍てつく 大湊(おおみなと)

抱いてあげたい この手のなかに
面影浮かべる 旅の空
俺の勝手で 別れたけれど
泣いていないか 細い肩…
何処にいるのさ 下北の女(ひと)
君に逢いたい 脇野沢(わきのさわ)

明日(あす)へ乗り継ぐ 列車もなくて
瞼を閉じれば 風ばかり
もしも逢えたら 苦労も夢も
俺に預けろ これからは…
何処にいるのさ 下北の女(ひと)
ひとり涙の 尻屋崎(しりやざき)
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