がまん桜

雪の礫(つぶて)を 北風を
耐えて堪(こら)えて 春を待つ
一度心に 決めたなら
口にゃ出さない 泣き事は
いつの日か いつの日か がまん桜よ 花と咲け

汗の滴(しずく)が 沁み込んで
天に向かって 伸びる枝
人の情けの あたたかさ
流す涙の 嬉し泣き
あざやかに あざやかに がまん桜よ 凜と咲け

たとえ三日で 散ろうとも
巡る月日の 春を待つ
熱い思いを 胸に抱き
急くな焦るな じっくりと
いつの日か いつの日か がまん桜よ きっと咲け
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