谺-こだま

さよならと叫べばヨ さよならと
こだまが返る ふるさとの山
都会に出てから 早十五年
時々夢見る おふくろの 泣き笑顔
いまでも揺さぶる あの日の谺(こだま)

好きだよと叫べばヨ 好きだよと
こだまが響く ふるさとの谷
あの娘(こ)も今ごろ 誰かの嫁か
はかなく終った 恋ごころ もう昔
瀬音も交えた あの日の谺

元気でと叫べばヨ 元気でと
こだまが渡る ふるさとの川
遠くを見つめて 見送る親父
上(のぼ)りの列車も 泣いていた 長い汽笛(ふえ)
夕日が染めてた あの日の谺
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