堕ちるとこまで 堕ちたなら
失くすものなど なにもない
口じゃ強がり 叩いたけれど
昔 馴染みの 居酒屋の
灯りも そっぽを 向きやがる
…… しょっぱいよなあ

他人は見た目で 品定め
脛に傷持ちゃ なおのこと
それが 世間と 奥歯を噛んで
くぐる ガードの 暗がりで
鳴いてる 仔猫を 抱きあげる
…… あったかいなあ

遅い春でも 花は咲く
雨があがれば 陽ものぞく
裏を見なけりゃ 見えない表
握り拳を 梃子にして
人生 かならず 這いあがる
…… やるっきゃないなあ
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