群れになって

軽やかな陽射したち重なって
差し出した胸の中 はためいている
私たち 無色透明の頃は
まばたきが痛まないよう寄り添っていた

ああ 吹く風はこの場所で向きを変えて
いくつかの背景に遠ざかる 群れになって

足先でなぞったら実物に
抱きしめて離すなよ 汗ばんでいく
私たち 黙り込んでも成した
仕草ひとつ 逃さないよう微笑んでいた

ああ 吹く風はこの場所で向きを変えて
いくつかの背景に遠ざかる 群れになって
遠ざかる 群れになって

軽やかな陽射したち重なって
差し出した胸の中 はためいている
×