ガタンゴトン
きみは何もしゃべらない
改札の前
電光掲示板をみつめてる

ためらうことなく切符を通す
また明日会うみたいに
お別れの言葉だけ残して

あの日もっと嘘つきだったなら
未来はきみの理想通りに作られただろう

雑踏の中にきみが紛れていく
きっともう会えない
猫背のきみが小さくなっていく
きっともう会えない…

カランコロン
踏切の音がやんで
きみが何をそんなにあっさりあきらめたのか考えた

あの日もっと正直になれたら
未来はぼくの予想以上にうまくいったのかも

雑踏の中でぼくはつぶやいた
「もう振り返らない」
追い風だけを理由につけて
「もう振り返らない」
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