夫婦あかり

歩けば人目が まぶしいと
かるく握った 手をほどく
うしろを振り向きゃ 恥しそうに
三歩離れて ほゝえみかける
そんなお前と そんなお前と
二人で生きる

ないないずくしの 四畳半
灯りひとつに 夢がある
洗ったばかりの エプロンしめて
子供みたいに よろこぶしぐさ
そんなお前と そんなお前と
二人で生きる

のめないお酒で ほんのりと
染めた目元が かわいゝよ
きょうから始まる 人生ですと
俺のこゝろを 泣かせるせりふ
そんなお前と そんなお前と
二人で生きる
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