白山雪舞い

糸つむぐ 指までが あなたを想う
きょうもひとりきり
そして白山(はくさん)に 冬が来る
たて糸に せつなさを
横の糸には あなたの面影を
ふわりふわり ひらりひらり 雪が舞う
からりころり からりころり 機(はた)が泣く夜(よる)に
ああ ちぎれ雪

白い峰 そびえ立つ 吹雪の里に
人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるり)の
低い三味線の 音がする
ひとり寝の 闇の中
叫ぶ人形は 激しく舞い乱れ
ふわりふわり ひらりひらり 雪が舞う
生きて生きて 耐えて耐えて 遠い春を待つ
ああ 乱れ雪

ふわりふわり ひらりひらり 雪が舞う
からりころり からりころり 機が泣く夜に
ああ ちぎれ雪
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