南風

君のその体温が少しずつ移ってくるよ
真夏前の南風のように

「大好きだよ」 手のひらにのせた想いを
君の素肌に そっと馴染ませた
抱きしめても 離れそうなこの予感は
君をもっと綺麗に色付けした

こんな脚色も大切にしたくて だから
何度も 何度も 重なり合う

君のその体温が少しずつ移ってくるよ
真夏前の南風のように
冷えたこの体に届けられる暖かなもの
今よりもっと好きになる

言いたいけど 言い出せなかった言葉を
僕は静寂の中 叫んでた
聞こえたかな 聞こえるはずもないけれど
君はなぜか小さく頷いてた

何気ない日々の何気ない無言の中で
いっぱい いっぱい 話ししよう

君のその体温が今もまだ残っているよ
楽しい夏の思い出のように
何も言わなくても聞こえてくる暖かな声
今よりもっと好きになる

同じ温度になるまで君の曲線を描いた
夜の間に溶け合って一つのような二人
朝には青々とした真夏の空が広がってた

君の 君のその体温が少しずつ移ってくるよ
真夏前の南風のように
冷えたこの体に届けられる暖かなもの
今よりもっと好きになる
好きになる 好きになる
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