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朝起きたら
子供がぽつんと座ってた
見覚えのある
小さい頃の僕だった

慌てふためく僕を横目に
笑いながら相変わらずだねと
散らかった部屋を見回す

いつかの写真で見た通りの顔が
矢継ぎ早に僕に話しかける
ねぇ真っ白な画用紙に描いた
将来の僕を生きてますか?
なりたかった僕になれてますか?
大きくなれば自由に
やりたいことなんでもできるでしょ?
なんて無邪気に笑わないでよ

破り捨てたまま
いつの間にか描くことさえ
やめてしまった
ずっと黙ったままの僕を
まっすぐ見るその目が
痛い 痛い 痛いや

ねぇ今一番楽しんでることは何?
大人になった僕の一番好きなことは何?
世界中どこへでも行けるなんてずるいよと
今の僕はこの小さな部屋さえ飛び出せない

どこかの誰かがなんのためか
小さい僕を今によこした
この手でなんだって出来ること
知ってた頃の僕を
愛想笑いが上手くなっても
本当の夢は叶わなかった
叶えなかったって方が正しいかな

破り捨てたまま
いつの間にか描くことさえ
やめてしまっても
ずっと捨てられなかった僕を
もう一度生きてみたい
期待したい 忘れたくない

朝起きたら
白い画用紙が置いてあった
自由にまた僕を描くんだ
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