沈丁花、低く

夕べの香り
日没から色濃く染まっていく
文章を綴る
行間に挟まった見えないもの
独特の眠気に
身を任せてみれば
甲斐甲斐しく放つ言葉に苛立つ
理不尽な夢 思い起こす

咲いているあなたの横顔
美しく儚く移ろう
剰え 涙の行方も無いまま
空へ飛ぶ

折り鶴を折ろう
赤や青のネオンと共に
すぐに剥がれる
あなたとわたしと誰かの心みたいに

新聞で見た
残酷で曖昧な狂言と
苛まれる頭痛
薬で散らす手間も煩うほどに
疲れている

咲いているあなたの横顔
美しく儚く移ろう
剰え 涙の行方も無いまま
空へ飛ぶ

折り鶴を折ろう
赤や青のネオンと共に
すぐに剥がれる
あなたとわたしと誰かの 心みたいに

折り鶴を繕う
一緒くたに切っては繋げて
難しくしてしまった構造
いちどまっさらにしよう
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