きみ死に給ふことなかれ

月影が満ちた有明 これほどに短く はかなく
現世(うつせ)の轍(わだち)に咲かさるる 蘭の花の純情

怖い目を君はしていた 初めて出会ったころのような
この世ひとりの誠だから 君のいきたいように

本音を言うならば 今のままいたい
その因果は 私で消したい 覚悟はとうの昔にしていたけど

きみ死に給ふことなかれ いい人よ君を泣く
きみ死に給ふことなかれ いけない 君よ死に給ふこと

きみ死に給ふことなかれ いい人よ君はなぜ
きみ死に給ふことなかれ 哭(な)けない 君よきみと生きたい
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