淡雪情話

いいの 私は しあわせでした
お目にかかれた だけでいい
はらり はらはら 舞い落ちる
白い淡雪 浴びながら
忍び傘して 立ち尽くす
運命(さだめ)かなしい ひとの妻

越えてしまえば なおさら辛い
どうぞ行(ゆ)かせて このままで
はらり はらはら ひそやかに
燃える淡雪 紅の色
いっそ忘れて しまえたら
にじむ涙の やるせなさ

めぐり逢いたい 次の世ならば
ふたり命を 結びたい
はらり はらはら 背を向けて
泣いて淡雪 踏みしめる
にどと逢えない あのひとを
追ってゆくのか おぼろ月
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