みなかみの宿

谷川岳から 吹く風よりも
心に沁みます 送り風
私をこんなに 惚れさせといて
次の逢瀬も 言わずに帰る
なみだ堪える みなかみの宿

日暮れりゃ月夜野 舞い飛ぶ蛍
灯りをともして この胸に
どんなに遠くに 離れていても
あなたひとりを 守って生きる
さだめ哀しい みなかみの宿

男はいつでも 浅瀬を歩く
女は深みで 溺れるの
ふたりで渡った 笹笛橋よ
憎いひとでも あなたがすべて
瀬音切ない みなかみの宿
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