桜なんか嫌いだ

ホラー映画のポスター
貼られてた街角で
ポケットに手を突っ込んで
何時間 待っただろう

僕が悲しかったのは
すっぽかされたことより
じゃあどこへ行けばいいのか
思いつかないこと

会おうなんて ウォオ
初めから言わなきゃよかったんだ
教室の中で
普通に話すだけで…

桜なんか
嫌いだ
風に舞う花びらがうるさい
咲いたって散るなら無駄じゃないか
美しい分だけ切ないよ
桜なんか
嫌いだ
僕の肩に乗っていたよ
一枚の花びら
落とさないように歩く
満開の恋だった

お気に入りのスニーカー
せっかく履いて来たのに
歩きたい そんな気持ちは
どこにもなくなった

あと10分 ウォオ
待ってたら 君が走って来そうで
グズグズしながら
横断歩道 渡る

この季節は
嫌いだ
あちこちでサヨナラが聴こえる
僕たちは何から卒業した?
いつまでも大人になれなくて…
この季節は
嫌いだ
知らぬうちに踏んでいたよ
道端の花びら
儚(はかな)く切ない想い
一瞬の恋だった

桜なんか
嫌いだ
風に舞う花びらがうるさい
咲いたって散るなら無駄じゃないか
美しい分だけ切ないよ
桜なんか
嫌いだ
思い出してしまうだろう
青空と花びら
胸を締め付ける痛み
そう君は来なかった
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