光はいつも かはらぬものを

和音で色めいた夜
迷い込めば 鮮やかに
旋律はやけに甘く
瞳の中で 響くよ

見せかけのままじゃ
この唄は奏でられない
ピアノを叩いた
弦月の下で

光はいつも かはらぬものを
こゝろの深くへ いざなうこゑ
散りばめた音色 繋げて
移ろう季節をしたためても
こゝろの何処かが 縺れている
だからきみのこと 知りたい
未だ見ぬメヌエット

ヴァイオリンの呟きを
空の縁に 重ねたら
憂う横顔が隠す
秘密はあとどのくらい

夜半の月ならば
ため息で隠れそうだよ
澱みなき唄の
隙間をくぐって

はぐれた影は 朧にかすみ
こゝろの深くに 潜んだこゑ
口ずさむだけでいい 今宵は
ことさら願うは ふたりの音
こゝろの何処かを 掠めながら
少し近づいてみようか
明けの刻まで

光はいつも かはらぬものを
こゝろの深くへ いざなうこゑ
散りばめた音色 繋げて
移ろう季節をしたためたら
こゝろの何処かで 出逢えるように
次の小節で 結ぼう

未だ見ぬメヌエット
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