お初にござんす、朝花美穂

(とざい、とうざい)

娘ざかりに 歌と舞い
芸と名が付きゃ みんな好き
度胸八分に あとの二分
世間知らずの いさぎよさ
故郷(さと)を背にすりゃ 舞台は江戸に
お初にござんす、朝花美穂

今日の今日まで 色恋は
とんとないのも 御愛嬌
惚れた人はと 聞かれたら
師匠ばばさま ひとりだけ
酔わせ泣かせて 魅せます腕で
おひけえなすって、皆様よ

汗と苦労の 旅街道
きっと変えます 花道に
拍手喝采 ありがとう
待ってましたと 幕が開く
晴れて錦の 涙よ吹雪け
只今参上、朝花美穂
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