海峡冬つばめ

海峡吹雪 波また波に
翼を濡らして カモメが飛んだ
わたし馬鹿よね ためらいながら
泣いてばかりじゃ 明日もない
あなた無しでは 死んだも同じ
追ってゆきたい 冬のつばめよ

波打つしぶき 氷雨となって
小指の先まで 女を泣かす
髪の乱れを 手櫛でとかし
迎え来ぬかと 紅をひく
あなた以外に もう愛せない
夢はかげろう 冬のつばめよ

最果て港 凍てつく心
あなたはこの海 超えたでしょうか
出船入り船 行き交うけれど
恋は二度咲く 花じゃない
知っているのに ただ待つばかり
あなた恋しい 冬のつばめよ
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