音楽が嫌いな女の子

想像は噛み切って サイドから攻め込んで
大当たり 入らんね 負け込んでいって
何故なんだ 勝ちを拾う未来って
見えてくることがないような

ちょうちょ飛んでって蝙蝠は壁蹴って
「ちくしょうめ、許さねえ!
せいぜい逃げやがれ」って
まぁまぁ別に大したことはないような
ありふれた日常だった

「最近の画一化された音楽シーンの特徴って」
「まぁ良くも悪くも
ライブ主体の商業に移り変わったことによる弊害というか」
「なんにせよ今どきの音楽って浅はかさが鼻につくのがねー」
「昔は良かったなぁ」

「ふーん…今何て?」

どうたらこうたらウダウダ言うなって
ムカついて飛び出す環状線だって
どうにかこうにかだらだら行ってんだ
ほらもっと掻き鳴らせ

方法は何だっていいからよ
あいつらも引きずり降ろして
「あぁ良い気分、笑えるよな」
そんなんで虚しくなりはしないもんか

とうとう最終回 いままでありがとね
「悲しいね、寂しいね
バイバイお別れだ」って
その後で楽屋ひとり引っ込んで
泥のように沈んでいくんだ

ずっとついて行くとか
一生好きとか
言っていたような女の子揃って
いなくなったんだよな

「最近つまんなくない?」
「へー」
「流行りはダサいしさ」
「…てか今何時?」

うんたらかんたら講釈やめろって
腹立ってどつけば感情ブッ飛んで
どうでもいいけど変顔やめろって
でもなんか笑えるね
愛してるけど音楽大変ね
ムカついて投げだしゃ寂しくなっちゃって
どうにかこうにか涙は拭いといて
ほらもっと掻き鳴らせ
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