十国峠

霧の晴れ間の 箱根路を
夢を背負って越えてきた
信濃 遠州 駿河から
関東一円見渡して
勝って勝ち抜く覚悟なら
ここから先はいくさ道
富士を仰いで 雲海(くも)を見下ろす 尊さを
胸に刻んだ 十国峠(じっこくとうげ)

箱根権現(ごんげん) 手を合わせ
祈る望みを誰がしる
俺のお袋気にかけて
追わずに待つといった女(やつ)
きっとおまえを幸せに
そこから先を言えぬまま
風に吹かれて 風にこぼした 胸ん中
知っているのか 十国峠

富士を仰いで 富士にきかせる ひとふしに
泣いてくれるか 十国峠
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