時分ノ花

ひとつ舞い散る花欠片(はなびら)に 涙の数を重ね
ふいに思い出す過去に 淡い吐息がまた零れ

無理に手を引く君は僕

ああ白く霞む空を見上げ 行き着く先を探していた
あの日の幼き衝動は美学 時分の花

ひどく生き急ぐ故に どこかへ消えた光
再度見つけだすことより 新たな夢を掌に

ぬるい思い出抜け出して

ああ積もる塵のひとつひとつ それにさえきっと意味はあると
そうただ一途に信じ 辿り 刻み込む

心と体絡まり繋ぐ 今日の続きを
越えてゆくための何か 傍に感じて
振り返らずに ドアを開く

ああ僕を囲む霧は晴れた 進むべき道が確かに見える
ああ白く霞む空も今は どこか奇麗に目に映った
形を決めた想い

今が消えても残る「まことの花」に―。
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