墨絵色の街

黄昏を映す 川面を見つめて
白い置手紙 ちぎって捨てた
おまえは まだ19

私のせいよなんて 言いながら
奴をかばってた
何でもないように 歩き出す
心 寒そうに

泣けよ 泣くだけ あきこ
そんな おまえの肩が
涙 落ちてくたびに
少し ふるえてるから

話しつづけろ みゆき
昨日 なくした恋を
まるで ひとごとのように
今は 聞いててあげる

影ぼうしのびた 小道にたたずみ
ふいに振り向いて うるんだ瞳
子供の頃みたい

後悔なんてしない 愛してた
胸で泣きながら
あいつの名前を 呼んでいる
街は墨絵色

飲めよ 飲むだけ まちこ
そんな おまえの夢が
知らぬあいだに どこか
風に 連れ去られても

踊りつづけろ なおみ
何も なかったように
うまい なぐさめなんて
何も できない オレや

飲めよ 飲むだけ まちこ
そんな おまえの夢が
知らぬあいだに どこか
風に 連れ去られても
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