冬恋花火

冬恋花火 誰も気にとめもしない
この恋は 儚い一瞬の夢
静かに燃えて かすかに咲いて
散っていく 季節外れの線香花火

好きだよなんて言えない
口にしてしまったら
壊れてしまいそうで
どれくらいの想いならば 許されるの教えて

銀の雪に抱かれ 凛と咲き誇る
汚れを知らない 一輪の白い花
まっすぐ見つめる瞳に映るのは
雪月花 時を重ねても枯れない
花びらだけ

冷たい炎 冬空かき消された
一人片思い 行く宛のない涙花火
淡く滲む色はただ 愛した記憶を
焼きつけてまた 消えてゆくだけ

優しくされたら もっと
明日に欲張りになってしまうから
未来がないのなら
いっそ傷つけて下さい

薬指に光る指輪が夜空を
慰めるように 悲しく照らしてるから

何度も何度も心を遠ざけるの
これ以上あなた嫌いになる事なんて 出来ない

恋空花火 誰にも触れられない想い
この熱は 独りよがりの孤独な恋
終わりを知る花びらは
散り際にもう一度激しく燃えるの

どんな色でどんな形 どんな花だったなら
あなたに知ってもらえたでしょうか?
もしあの日違う道を選んでいたなら
何かが違ってたのでしょうか?

どうぞ笑ってください
叶うはずのない恋を今も
手放す事ができない私を
欲しいのは同情じゃない
たった一つだけ
変わらない 明日を下さい
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