ビネット

色褪せて見えた 見慣れた街角
消えそうな街灯の明かり 切なく瞬いてた

引き出しの隅に 閉じ込めたままの
まるで嘘のような写真 まばゆく輝いてた

まだ捨てずにいるよ
お揃いでつけてたリングも
君がくれた青いマフラーも
手放してしまえば
幸せだったあの思い出も
消えてしまいそうな気がして

何度目覚めたって
隣に君はいなくて
戻れないことわかっていても
いつも君の影を探して
今もここで立ち止まったまま
どこにいるの?

壁の掛け時計 うるさい針の音
穴の空いたような心 か細く脈打ってた

まだ覚えているよ
出会った日のあの高鳴りも
さよならの日のあの涙も
どうしようもないくらいに
果たせなかったあの約束も
行き場のないこの思いも

どれだけ時が過ぎたって
明日なんてまだ見えなくて
戻れないことわかっていても
同じことばかり繰り返して
今もここで立ち止まったまま
さよならもいえずに

どれだけ叫んだって
痛みが消えることはなくて
戻れないことわかっていても
同じことばかり繰り返して
今もここで立ち止まったまま
君に会いたい
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