Hull Down

水平線 隠れている
春にしては暑すぎる日
陽だまりがぼやけて夢のようだ

ゆっくりとボートの上
わたしはただ空を見ている
夜になったら電話でもしようかな

壁紙のように意味のないことも
誰にでも降る魔法みたいだ

どこかへの旅に出た途中で
気づけば窓も開けっ放しだ
ことばの代わりをなくしたなら
さあ手紙を書かなきゃ
少し照れるな

遠くまで 昼間の車窓
スタンプカードを埋めるような
そんな喜びを伝えられたら

街並がふいに途切れた後で
1コマ目に戻るような

遠くに離れた君の日々が
今日は晴れたかな
そうだといいけど

穏やかな風がくすぐるから
さあ
君に会わなくちゃ
少し照れるな
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