海峡・風の町

いのちぎりぎり せつなげに
海峡の海で哭くという
流氷の物語 いつもしてくれた
あなたがうまれた ふるさとは
はまなす赤い 風の町

焦がれしぬほど 逢いたくて
片みちの切符で さいはてへ
遠くまでよく来たと 抱いてほしいのに
あふれる泪の ひと粒が
みぞれにかわる 風の町

船の灯りも 見たいから
海ぞいの町に やどをとる
ゆきずりの旅人と うたう艶歌師
逢えないあなたが 恋しくて
泪が落ちる 風の町

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