樹氷の宿

明日の別れを 知りながら
命のかぎり 燃える女
ほのかに香る 湯あがりの
肌の白さに 匂う月
ああ みちのく 樹氷の宿

酒のぬくみも 凍てついた
さだめの雪は とかせない
ほろりと酔えば 死にたいと
弱い女に また返り
ああ 君泣く 樹氷の宿

無理に微笑って 朝の日に
そむけた顔の いじらしさ
女のそんな まごころに
何も酬いて やれぬ身が
ああ せつない 樹氷の宿
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