生きているのだから

いつもと同じような 始まりで
恋の旅へと 船出する
わかりきった 別離(わかれ)の港に
たとえ 辿り着こうとも
仕方ないじゃないか
生きているのだから

いつもと同じような 風が吹き
心隙間を 擦り抜ける
生まれ付いた 孤独の獣が
愛に背き 突き放す
仕方ないじゃないか
生きているのだから

いつもと同じような 結末で
恋の頁を 締め括る
疲れきった 優しい女が
そっと 去って行こうとも
仕方ないじゃないか
生きているのだから
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