青色一号

紛れもなく空を飛んでいた
嘘偽りなく燃えていたエンジン 滞りなく回っていたプロペラ
上昇気流に乗りかけたタイミングで切れかけた燃料
ベルリーニと同じ轍は踏めないから 自ら引いたパラシュート
俺一人抜けたところであの空は変わらず綺麗なまま
地上から見上げれば今まで以上にその眩さに気付かされて息を飲んだ
未だに頭にゴーグルは付けっ放し 気持ちは宙ぶらり

青色一号
血管に流れるブリリアントブルー
青色一号
あの空に憎たらしく垂らす一滴
色濃く滲む青写真

無重力思わせるクラゲのように漂ってるつもりでも
音もなくお供なく舞い散る枯葉のように落ちているだけかも
そんな結末じゃ死にきれない 考えたくもない
望まれない形であろうと振り絞る喉元
水平線のように遠いフロントライン 絶景ただ眺めるだけ
だっせえ言い訳用意するくらいならヨチヨチあんよでも進め
肉体と同じくらい精神にも必要なメディック
奇をてらうより機を見定め いざ乾坤一擲

青色一号
血管に流れるブリリアントブルー
青色一号
あの空に憎たらしく垂らす一滴
色濃く滲む青写真
×