天草情歌

雨雲が 西へ流れる
ふるさとは 雨だろうか
おふくろが むしろをたたむ
いもうとが いそいで帰る
二つ三つ 柿も落ちたろ

さよならも 言えず別れた
あのときも 雨だった
こみあげる 思いのように
肩先を ぬらしていたよ
バスを待つ 村の日暮れに

思い出を あまくぬらして
ふるさとに 雨よ降れ
いつの日か のぞみを果たし
手をふって 帰って行こう
あぜみちよ 森よ変わるな
×