帰愁

週に二日 顔を見せに来ます
いいえ ほんとは 会いたいの
生きてく 強さ くれた
そんな貴女が…少女になってく
幼い日 その腕にしがみついてばかり
風邪ひいて いつも困らせた
全てが 遠い記憶
ありがとう ごめんなさい 会うたび辛いの
母さん 貴女の笑顔が 愛しくて

車いすを押して 歩く小径
秋の祭りが 響く空
「疲れているんでしょ?」と
母親(はは)に戻って…私を気遣う
優しさも 温りも 貴女だけの匂い
父さんと そして母さんの
苦労が 沁みてきます
ありがとう ごめんなさい 心配しないで
母さん 今度はこの手で 守るから

母さん 貴女の笑顔が 愛しくて
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