アネモネ

「またね」 何気ない言葉が
「さよなら」に変わった
あれから どうしていますか?
君にもらった腕時計 動かなくなったよ
壊れた僕の心みたいに

「忙しい」でさえぎる度
君は 遠ざかっていったね
「君はワガママだ」なんて じゃれていたけど
僕の方だった 悪いのは

雨に濡れた公園の 砂の城のように
積み上げた思い出も 脆く崩れてく
出逢ったのが今なら こんな僕でもきっと
あの頃より 君と喧嘩せずに済んだのになあ

何故か 君が僕の部屋に
置いていったドライヤー
そういえば まだ残ったまま
君が髪を乾かす時 目をつぶる仕草が
可愛くて よく真似をしたね

読み終わった小説を
読み続けてるだけなのかな
大事なことを よく忘れて困るのに
忘れられない 君のことは

別れてから 理想の姿に近づいたよ
後悔で学んでも それじゃ遅すぎる
2人の時間を もっと大事にしてたなら
僕は誰より 君を幸せにできてたかもなあ

今になってわかった 君のほうが僕より
続くこと 望んでた 愛してくれてた
2人で通った雑貨屋も 今はもうなくなって
街も 君も 変わり 僕だけが止まってるけれど

この歌に乗せて
「さよなら」
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