ゆらゆら

ふとよみがえる思い出を
ガムのように噛んで
靴のかかとを踏んで
ゆらゆらゆら

度付きのサングラス
パパのようにかけて
ポケットに手をつっこんで
ゆらゆらゆら

ゆらゆらゆら
ゆらゆらゆら
ゆらゆらゆら
ゆらゆらゆら

しょっぱいものを食べて
あまいものを食べて
しょっぱいものを食べる
ゆらゆらゆら

左足の小指
タンスの角にぶつけて
悶絶しながら笑った
ゆらゆらゆら

ゆらゆらゆら
ららゆららら
ゆらららゆら
らゆらゆら

焼き鳥屋のおばさん
に言われた言葉
なんか悔しいけどありがとう
ゆらゆらゆら

ベルベットの生地に
群がる二人
さてなにを作ろうか
ゆらゆらゆら

ゆらゆらゆら...

真っ暗闇のトンネルで
ピカッと灯りをとばして
あの子の涙を拭いた
ゆらゆらゆら

新しいものを見つけた時に
何かが欠けて行く
ゆらゆらゆら

ゆらゆらゆら
ゆらゆらゆら
ゆらゆらゆら
ゆらゆら

空を見上げても
星が見えない事に気付いた
けど別にいいんだ
ゆらゆらゆら

心と体が離れたときに
会いたくなる
何かを諦めた時に
気付いた時に

嘘をつき始めたのはあの子のせいだ

見えたものを見えたように
好きなものを好きなように
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