十六夜月の女恋歌

男は死ぬまで 夢を抱(み)る
女は死ぬまで 男の夢を待つ
ガラクタばかりの おもちゃ箱
なんにも言わずに 出ていっちゃった
ため息つけば しあわせ逃げる
泣いたら なおさら背を向ける
手のひらに のせた月
満ちては欠けてく 人の世か…
酔えば 酔うほど はぐれた こころが憎らしい
十六夜月(いざよいづき)の 女恋歌

夜更けのテレビを つけたまま
寝たふりしながら 待つのも慣れてきた
縁側ひとりの 月見酒
貴方は今頃 どうしているの
愛していると 今さら想う
それでも 待つしかないけれど
庭先の 秋桜(コスモス)が
今年も綺麗に 咲いてます…
酔えば 酔うほど 秋風 素肌に冷たくて
十六夜寂し 女恋歌

酔えば 酔うほど はぐれた こころが憎らしい
十六夜月の 女恋歌
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