ドラマチック

夕暮れ、迫る夜から逃げた。
いつでもそこには変わらずに
迷い込んでもすぐに戻れる。
自転車飛ばせばあと少し。

振り返る夕日に背を向けて
戻れないあの日、僕がここにいたことさえも
忘れてゆくのかな?

サヨナラなんて伝えたくて
言葉を探して歩くけど
もう伝わらないこと
僕はどこかで知っている。
ドラマチックな運命が
僕を縛り付けて苦しめても
僕は届くと信じてる。
この思いがいつかあなたに。

忘れることなんて出来ないよ
思い出すこともしないけどさ
相変わらず僕は生きている。
誇れる物なんてないけどさ。

今までは支えられて生きていた。
これからは僕も、誰かを支えたい
嘘じゃない、君の力になりたい。

後悔だけはしたくなくて、
逃げ道を探して生きていた。
でも僕はこれからは逃げたくないって思うんだ。
ドラマチックなこの夜に
少しヒロイックでいさせて。
僕ら悲しむためだけに生まれた訳じゃない。
笑えるはずだ。

ふとした瞬間寂しくなった。
当たり前の日常は消えた。

サヨナラなんて言いたくない。
もう少しだけあなたといたい。
これで二度と会えないなら二度と離れたくない。
もう1秒だけ5分だけ、
もう一度あなたに触れたくて
僕はあなたの隣に逃げ出したくて。
ドラマチックなこの夜に。

ドラマチックで笑えるよ。
なんだか少し嬉しいよ。
僕は、思い出をしまって
歩き出すのさ、ドラマチックに。
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