手紙

雨が上がって
架かる虹が見えますか?
氷が溶けて
そちらも春がきますか?

意地を張ってた
私を恨んでますか?
雲の上には
この声届いていますか?

愛なんて言葉は
とてもじゃないけれど、まだ
恥ずかしくてごまかしていました
ああなんて

今ならきっとそう
冗談のように笑って話せるなんて
馬鹿みたいですね

愛とは手紙のようなものですね
受け取るばかりで気がつかずに
涙あふれ 滲んでしまう
それでも求めてしまいます

あなたゆずりの不器用な文字で
今度は私が書いてみます
返事はもうこなくたって
いつまでも待てる気がします
お元気ですか?

花は芽吹いて
今年も鳥がゆきます
風はゆっくり
草木を撫でてゆきます

絆なんてものは
薄っぺらい戯言と
見向きもせず距離を取ってました
ああなんて

今ならきっともう
投げ出さないで受け止められるなんて
呆れちゃいますね

何もなかった街も変わりました
変わらず私はここにいます
気が向いたら 顔を出して
笑ってみせてくれませんか?

愛とは手紙のようなものですね
受け取るばかりで気がつかずに
涙あふれ 滲んでしまう
それでも求めてしまいます

あなたゆずりの不器用な文字で
今度は私が書いてみます
返事はもうこなくたって
いつまでも待てる気がします
お元気ですか?
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