オレンジ

悲しくなるのは わかってたつもり
最後の台詞も用意してた
なのになぜだろう? 予想もしなかった
胸の奥が痛いんだよ

オレンジが差し込む いつものカフェで
二人黙って俯いてる
冷めてしまったコーヒー 流しこんだら
僕はそっと呟いたんだ

笑ってよ 笑ってよ せめて今だけ
最後の思い出は僕に演出させてくれないか?
「ごめんね。」 僕のそんなひとりよがりが
君は「嫌い」ってさっき言ったばかりだね

いつもわがままな君がなぜだろう
大人に見えてしまうんだ
言葉を選んで僕に話しかける
変わった君と 変われない僕

わらってよ わらってよ 神様どうか
こんな情けないダメな男を嗤ってくれないか?
そしたら君と過ごした時間すべてを
僕はハッピーエンドだと思えるよ

助手席で眠る 君の寝顔も
なにも言わず後ろから抱きついてきた君も
さよなら僕の愛しい人よ
もう会えないんだね。

笑ってよ 笑ってよ せめて今だけ
最後の思い出は僕に演出させてくれないか?
「ごめんね。」 僕のそんなひとりよがりが
君は「嫌い」ってさっき言ったばかりだね

オレンジが差し込む いつものカフェで
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