季節はずれの海

夏のにぎわいは どこに消えた
潮の香りする 停車場
あの人の想い出が 忘られず
ただ一人やって来た 遠いこの海辺
季節はずれなら あの日のお店も
今はさびしそう 扉をとざすよ

夏のさざめきは どこに消えた
波がかなしげな 砂浜
夏の日の愛ならば 帰らない
今はもうこの胸で 生きている愛よ
季節はずれなら 渚の貝がら
ひとつだけひろい 街へと帰ろう

季節はずれなら 渚と別れて
つぎの夏を待ち 私は帰ろう
×