人の命は平等じゃない

目標なんか何にも無い 夢は安定した老後
やりたい事も無い 強いて言うなら青春?
「ちょっと運が悪かったんだ」
「時間が足りなかっただけ」
そんなことばかり言っている 気がする

「歯車になるのだけはやだ」「自分しかできない事をやる」
理想論だけはいつも立派で
何かを言われるのが怖い 匿名の意見すら言えない
真面目に生きる人を見下して
何故私はこんなにも価値が無いの

ああ卑しい卑しい卑しい私 命は平等じゃないね
こんな私が消えたところで 誰も泣いてはくれない
ああ醜い醜い醜い命 今すぐ消えてしまいたい
季節はずれに舞い散る小雪みたいに
「ふっ」と消えたい

「友達」って一体なんなの? 上っ面取り繕って
下らない馴れ合いで 馬鹿みたいに笑って
「あたしたち親友だよね?」
「辛い事相談してよ?」
孤独に一人で笑う声 聞こえた

ねぇもしも鏡の向こう側 全てが逆の星があるなら
そこにはもう一人私がいるわ
鏡に映った私を見て 彼女はにっこりと笑う
そして心の中でこう思ってるの
「生きる価値の無い奴はとっとと死ね」

ああ眩しい眩しい眩しいあなた 命は平等じゃないね
そっちは本当に幸せそうで 結局こっちと同じね
ああ汚い汚い汚い世界 今すぐ消してしまいたい
誕生日ケーキのろうそくみたいに
「ふっ」と消したい

「頑張れ」? 「負けるな」? 「諦めちゃダメだよ」?
違う、そうじゃない
願いは単純明快 将来の私が
どうか自殺しませんように

ああ綺麗な綺麗な綺麗な花火 命は平等じゃないね
世界が汚れて見える時 汚れてるのは私の目
ああ愚かな愚かな愚かな私 今すぐ消えてしまいたい
最後に残した線香花火みたいに
「ぱっ」と咲いて 「じっ」と耐えて 「ふっ」と消えたい
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