根なし草

旅に疲れ愛を忘れ
根なし草のように
風まかせ 運まかせ
何もかも忘れて
さそわれるままに一人旅に出て
さそう人もない町でふと足を止めれば
何故か なつかしい町
何故か 淋しげな町

人はみな この町を
田舎と呼ぶらしく
麦畑がわざとらしく並んでいた
道を教えてくれたやさしい人の
白いワンピースのとても細い肩が
どこか君に似ている
どこか君の面影

西へ西へと走る夜汽車の窓に
書いた落書きの向うに
かすんで見えるのは
あれは遠い町の灯
あれは遠い故郷(ふるさと)
あれは遠い町の灯
あれは遠い故郷
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