夜間飛行

そして私の書きかけだった手紙の
ペン先は行く先を探す

あの日私が頑なだった場所から
踏み出せば風が少し冷たくて

夜空に散らばる光のかけら
夢の様に消えそうで
それでもあなたを探している

これから出会う物語 きっと
きれいなだけじゃない
あの日の私と交わす別れのメロディが
白く消えて 夜が明ける

ショーウインドウ 跳ね返した街並みの
中に立って想像してみる

あの日私が受け入れなかった話の
結末は誰のためにあるんだろう

物静かなあの子
ラジオが好きなあの人
映画の話すると
止まらない友達

大好きだったあなたや
少し苦手なあの子
扉の鍵はいつも
私が持っている

街の灯り
映し出した
少し怖い
だけど 目を開けて

夜空に散らばる光のかけら
夢の様に消えそうで
それでも誰かを探している

さよなら 書きかけの手紙の続き
新しい歌にして
この世界中と交わす未来のメロディが
響きはじめ 夜が明ける
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